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MRI検査時の鎮静

MRI検査は日常的に使用される検査ですが、検査時間の長さがデメリットとなります。静止できない小児では、MRI検査時に薬剤を用いた鎮静が欠かせません。今回はMRI検査時の鎮静についてご紹介します。

目次

MRI検査の適応とリスクの説明、同意

検査の適応は検査を依頼する医師によって決められます。

検査の適応があると判断した場合は家族に対して、下記について説明し、同意を得ます。同意書が必要です。

  1. 検査上の注意点
  2. I検査手順
  3. 造影剤の使用
  4. 鎮静薬の使用

カプノメーターは換気の指標に有用

MRI検査中にパルスオキシメーターの使用は必須です。しかし、パルスオキシメーターでは換気の評価ができません。定款期による弊害を未然に防ぐために、可能な範囲での目視による監視を行い、カプノメーターを使用します。

鎮静前の経口接種の制限

鎮静薬による鎮静は誤嚥の危険性が生じます。そのため、鎮静下の検査では、鎮静前に経口接種を一定時間制限します。具体的には、下記の通りです。

清澄水(水、茶、果物ジュース(果肉なし)、コーヒー(ミルクなし)、非炭酸飲料水)・・・2時間
母乳・・・4時間
牛乳、粉ミルク、人工乳・・・6時間
軽食・・・6時間

ただし、上記に示された絶飲食時間は目安であり、患者の病態によっては上記より長い絶飲食時間を必要とします。

また軽食については、大量の食事、脂肪分を多く含む食物、肉、魚などは胃排泄時間が遷延するため上記より長い絶飲食時間を必要とします。

帰宅可能判断基準

MRI検査終了後、帰宅が可能と判断するには下記の条件が必要となります。

・バイタル異常なし
・意識状態が鎮静前の状態に戻っている
・努力呼吸、異常呼吸音を認めず、呼吸が安定している
・酸素投与や吸引が不要
・発達段階に応じて、自力歩行、座位、発語、飲水が可能で、嘔吐しない。
・自宅で様子を見れる保護者がいる
・保護者に対して帰宅時の説明、指導を行うことができる
・帰宅後、異常があった場合の連絡方法を確認済み

練習問題

MRIの鎮静について正しいものを2つ選べ

a. 鎮痛薬を使用する。
b. 同意書が必要である。
c. カプノメーターは換気の指標に不十分であり、原則使用しない。
d. 母乳は4時間前から摂取制限を行う。
e. 意識状態が鎮静を行う前の状態に戻る前に帰宅可能である。

答え:b, d

参考文献

  1. 日本小児科学会 他. “MRI検査時の鎮静に関する共同提言”. 公益社団法人日本小児科学会. https://www.jpeds.or.jp/uploads/files/20200416_MRI.pdf, (2023-07-04).
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